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テープメディアのプロモーション

1990年代前半~中盤は、テープメディアの全盛期でした。
オーディオカセット、VHSビデオを中心に、S-VHS、VHS-C、8mm、Hi-8、MiniDVやDATと、フォーマットやグレードも多岐にわたりました。
一方で、コモディディ化による価格競争も激化し、お買い得な複数パックはもちろん、様々なプロモーションが店頭を賑やかしていました。

TDKレコーディングメディアの欧州事業部でも、工夫を凝らしたプロモーションを展開しましたが、そのひとつが tin-can(ブリキ缶)プロモです。
色とりどりのオリジナルデザインのブリキ缶に、各フォーマットのテープが入っています。サイズごとに異なったテーマのイラスト入りで、欧州全域で販売されました。

キプロスでは、この絵柄の入った営業車が走っていたとか、いなかったとか。企画・デザインから始まり、営業へのプレゼンテーション、ブリキ缶を製造する工場の選定、工場立会などまで、とても印象深い仕事でした。

全身がTDKメディアのステッカーで埋め尽くされたスクーターは、欧州ホンダの協力で実現したキャンペーンのプレゼント品で、ホンダのF1と同じく「powered by HONDA」のロゴが入っていました。当時は曲面パネルになじむステッカーが無かったため、ホンダのバルセロナの工場で、十枚以上の異形ステッカーを組み合わせて貼り付けました。

ちょうどこの頃から、CD-Rの発売により、F1並みのスピードでメディアのデジタル化が進行し、メディアを取り巻く環境も一変していくことになります。

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WORKS

● Tin-can promotion :
・企画、アートディレクション:井澤 正(TDK Recording media Europe)
・実施デザイン:Servaes Spiekerman(Dekker & Spiekerman design/オランダ)1996年ごろ

● Scooter promotion:
・アートディレクション:井澤 正(TDK Recording Media Europe)
・実施デザイン:高橋 敏(IFF COMPANY)1996年ごろ